EXPO・Business Showの目的と販促活動におけるShowspaceesignの役割

EXPOやビジネスショーは企業の販促活動にとって非常に重要なイベントの一つである。また出展者側だけではなく、来場者にとっても自社の課題解決のための商品・サービスを導入する前段階としての情報収集の場としてとても重要なイベントである。EXPOやビジネスショーに参加する目的はいくつか考えられるがその目的を出展者側、来場者側に分けて考えていきたい。

出展者側の目的
まずは、新規(見込)顧客を獲得することがあげられる。見込み顧客を獲得する、もしくはその場で商談を進めるという2つのパターンが考えられる。多くの場合は商談直結よりも今後の見込客を獲得することを目的としていることが多いと思われるが、その場合、来場者に対して明確なメッセージと警戒感なくブースに立ち寄れる開放的な設計が必要となる。
また、知名度の向上を目的とする場合もあるだろう。製品・サービスの知名度を上げたいということももちろんだが、企業自体の知名度を上げる目的もあるだろう。ブースのデザインや配布物、パネルなどにおいてコーポレートカラーを統一化するなどで印象付ける必要がある。
また、既存顧客との関係強化を目的とすることもある。この場合、他製品・他サービスとのクロスセルを念頭に置くことが大切だ。

来場者側の目的
売上向上や効率化などのために製品やサービスを検討するために来場しているわけだが、その段階は来場者の属性などによっても異なる。情報収集担当者であれば、上司の指示によりパンフレットの収集を行い、ある程度の絞り込みをした後は幅広くブースを訪れて資料を集める。検討担当者であれば部門の成果を出す情報を探しに来場している。部門長であれば、方針は決まっており、どの商材やサービスを利用するかによる違いを見極めるために来場する。役員であれば投資予算決定のために目的企業へ視察に来ている。
幅広く情報収集を行うなど、比較的早めのフェーズでの来場者に対しては、入りやすいブースデザインが求められる。パンフレットなど資料の収集は行いたいものの、出展者側に捕まりたくないという意識があるため、デザインに当たってはいかにその警戒心を解くか、いかに気軽に立ち寄ってもらえるかを考慮に入れる必要があろう。

それぞれの目的を踏まえ出展者が意識しておくべきこと
このような様々なフェーズの見込み客を属性などで判別しつつも苦手を果たせるようなコミュニケーションを行うことで次の段階へと商談を進める可能性が高まるため、来場者のニーズを調べておくことは非常に重要である。
また、来場者がどういった情報を欲しがっているのかがわかれば、来場者に響くようにブースデザインができるしその重要度は増す。
企業ブランドイメージの訴求、交渉の場としてのファシリテーション、会場ですぐに目を引くインパクト、製品を引き立たせる演出や来場者がブース内を見て回るときの導線などだ。来場者ニーズからこれらを十分に考慮してのブースデザインはメッセージとして深く印象付けることが可能だろう。

編集部 志塚 洋介

 

※イメージ写真